介護保険の上手な使い方

在宅医療の充実

在宅医療に取り組もうとする医師の育成や、
実施の運営やサポートをする看護師の確保、関係機関の連携など
様々な課題を克服しながら、この在宅療養支援診療所の数を増やしていく必要があります。

 

なぜなら、現在の在宅介護の現場では、医師の往診がいつでも受けられる体制作りが求められており、
在宅介護の成功は、在宅医療の充実にかかっているといえるからです。

 

在宅と医療の間には目に見えない垣根が存在しているといわれています。
ですが、このような議論を延々と続けていても、高齢者介護を進めていくことはできません。
施設から住宅へという流れが明確になった以上、
医療のない介護環境は考えることができません。

 

在宅で介護をする以上、家で死ぬことができない状況を変えていかなければ
在宅介護はまっとうできません。
在宅で介護をしている高齢者が、例えば肺炎になった途端、
慌てて病院へ入院させるというようなことを繰り返していたのでは、
在宅で看取りを行うレベルには達しません。

 

介護保険サービスには、訪問看護があります。
訪問看護は、医師の管理や指導を受けながら、看護師が利用者の自宅を訪問し、
様々な処置や健康状態のチェックを行っています。
ですが、ひとたび利用者の病状が急変すれば、
サービスを利用している家族は病院を探します。

 

つまり、在宅での診療を行う医師の数が絶対的に不足しているということです。
看護師では対応できないようなことが起きた時、
往診治療をおこなう医師がいなければ、結果的に病院を探し、
病院に入院させなくてはならなくなるのは当然です。

 

最近になって、「在宅療養支援診療所」という診療所が全国に設置されています。
数的には、全国で一万箇所程度ですから、決して多いとはいえませんが、
在宅療養支援診療所の医師は、24時間365日、在宅の高齢者の診療を行うことになっています。

 

医師の育成や看護師、その他各職種と連携を充実させ、
在宅介護をサポートする在宅支援診療所の医師を育成しようとする活動の中心となっている組織があります。
それは「全国在宅支援診療所連絡会」という組織です。
この組織には、国立長寿医療センターや、自宅医療に関わる団体が参加し、
医師たちの側から大きなうねりが起こっています。

 

在宅介護を充実させるために、在宅医療との連携は不可欠であるといえるでしょう。